帰国第一船が新潟を出港して65 年となる昨年12月14日、大阪市内で「帰国事業とは何だったのか?」を今一度考える集会を開きました。ゲストは詩人・金時鐘さんと、のりこえネット共同代表・辛淑玉さん。司会はジャーナリストの石丸次郎が務めました。

金時鐘さんは、1950~60年代の朝鮮総連は、北朝鮮の金日成政権への盲従がひどく、帰朝鮮戦争からの復興もままならない時期に帰国を推進したと批判。当時身を置いていた朝鮮総連との軋轢について振り返りました。辛淑玉さんの親戚は、1960年代に帰国し、北朝鮮で亡くなりました。北朝鮮への支援という重責を背負った苦しい経験を、日本の家族という立場から語ってくださいました。また、今なお多くの帰国者の消息すらわからない状態が続く中、帰国事業を過去のものとせず、私たちひとりひとりがどう受け止め、考え、行動することができるのかについても意見を交わしました。

当日の集会の様子は、YouTubeでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/@1959kikokusya

 


 
 
 

ご家庭に眠る写真や映像資料の提供にご協力ください

私ども「北朝鮮帰国者の記憶を記録する会」では、皆様がお持ちの帰国事業にまつわる写真や、8mmフィルムといった映像資料等、後世に伝える資料として保存するためにご提供をお願いしております。

北朝鮮に渡航する前の生活や帰国船を待つ様子、「祖国訪問」の時の思い出など、ご家族やご親戚の写真をお持ちでしたら、ぜひご協力ください。
(2020年9月14日)

おすすめの記事