寒中お見舞い申し上げます。

今年は一段と寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
皆さまにおかれましても、どうぞお体を大切にお過ごしください。
また新型コロナウイルス感染症に罹患された方々とご家族の皆様に、
心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い回復をお祈り申し上げます。

「北朝鮮帰国者の記憶を記録する会」事務局より、2021年度のご報告と、2022年の活動予定についてご報告申し上げます。

●2021年下半期活動概要

コロナウィルス流行に伴い、2020年度より対面でのインタビューを中断しておりましたが、
オンラインでのインタビュー実施等、試行錯誤しながら聞き取り収集を進めて参りました。

8月末より、調査員2名にて1ヶ月間渡韓し、韓国在住者の取り調査を実施しました。
コロナの為に日本国内での帰国者調査を中断せざるを得ませんでしたが、
脱北帰国者には高齢の方も多く、意を決して訪韓し集中インタビューを行いました。

今回新たに15名の方、そして再会した方へのインタビュー5名、
計20名にロングインタビューを実施することができました。
また、ソウルや仁川の都心部だけではなく、大邱、浦項、光州、大田などを廻り、
中国国境から離れた平壌、黄海道、元山などに暮らしていた方々にもお話を伺えたことは
大きな収穫となりました。
これにて帰国者の方々への聞き取り調査については、当初目標としていた50人を概ね達成することが出来ました。
これも皆様のご支援あってのことです。心より感謝申し上げます。

今後は内容補完のための追加インタビューの実施を若干名進めて参ります。
また、2022年度内の書籍化に向けて、文字化の作業記録整理と執筆編集に取り掛かります。
そして在日家族の方々から提供をうけております膨大な写真、手紙、録音テープ等もデータベース化の作業にも着手して参ります。
引き続きのご関心、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

●これまでの活動

2021年
・4月 総会開催(オンラインにて)。

・8月〜9月 調査員2名にて渡韓、韓国在住帰国者の方のインタビューを実施。
・10月 総会開催。
・11月 国内在住の帰国者の方をお招きし、追加インタビュー及びワークショップを実施。

2020年
・1月 日韓豪の研究者を交えて研究会を開催。
・3月時点にて27名の方のインタビュー終了。
・3月初旬で、コロナウイルス流行のため、韓国出張、日本国内での聞き取り調査を一時中断。
・3、6月に社団法人の総会を開催。

2019年
・3月 東京にて賛同人と学術アドバイザー、脱北帰国者4人を招いて事業説明の懇談会。25名が参加。
・5~6月 NHKがETV特集とBSスペシャルで帰国事業の番組放映。当会も協力。
・5月~7月 クラウドファンディングで2,141,000円の寄付が集まる(手数料除き1,747,913)。
・7月 聞き取り対象のリサーチと取りまとめのため東京と韓国ソウルに聞き取り事務局を設置。
・8月 大阪にて脱北帰国者6名と聞き取り事業の説明会と交流会開催。
・11月 帰国事業開始60年にあたり、シンポジウムを大阪と東京で開催。
13日 大阪:脱北者のキム・ジュソンさん、榊原洋子さんが登壇。110人参加。
17日 東京:脱北者のキム・ルンシルさん、リ・チャンソンさん、石川学さんが登壇。90人が参加。

●帰国事業に関連する写真・映像・音声等ご提供ください

当会では記録集と資料アーカイブを価値あるものにするため資料を収集しています。帰国者の北朝鮮での暮らしぶりがわかる写真・映像・音声などをお持ちでしたら、ぜひご提供ください。秘密厳守で個別に連絡させていただきます。公開の可否については、ご意向に従います。当会より直接うかがうことも可能です。下記にご連絡いただけましたら幸いです。

メール  電子メール 1959@kikokusya.org
電話/FAX 06ー6373ー2444

ご家庭に眠る写真や映像資料の提供にご協力ください

私ども「北朝鮮帰国者の記憶を記録する会」では、皆様がお持ちの帰国事業にまつわる写真や、8mmフィルムといった映像資料等、後世に伝える資料として保存するためにご提供をお願いしております。

北朝鮮に渡航する前の生活や帰国船を待つ様子、「祖国訪問」の時の思い出など、ご家族やご親戚の写真をお持ちでしたら、ぜひご協力ください。
(2020年9月14日)

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